◆「十二国記データベース」作成における基本方針

 好きなように作っているデータベースですが、それなりに私なりのこだわりというものがあります。
 一応、そのなけなしのこだわりのもとに当データベースは作成されているわけです。
 本来ならばこういうものは、作成した当初に明確にしておかなければならないものだったと思います。
 管理人の怠惰により、「作ってから何年経ってんだよオイ!!」という状況での文章化ですが、そんなに堅苦しいものではないので、暇つぶし&「ふーん」程度にお読みください。
 ちなみに、これらはあくまでも「私なりの」であり、「データ集というものはこういうふうに作らなければいけない」ということではもちろんありませんよ。


 ■目的
 データベーストップで「私的コンセプトは研究」と銘打っております通り、私の中ではこのデータ集は個人的な研究論文のようなものです。ファン活動というよりも、自分の中で理解を深めたいという目的のほうが強いです。
 私の学生の頃の専攻は国語学でした。研究者の道に進んだわけではないので卵とも言えず、まあ例えるとしたら孵らずに腐った無精卵のような私が偉そうに国語学を語るなという感じですが、でもこの学生時のやり方が大いに役立っています。
 国語学というものは、徹底的な言語の使用例考察が基本なんですが、当データもそれと同様、徹底的な本文考察を基本としています。ある程度どんな分野でもそうだとは思うのですが、明確な証拠(使用例)というものを示すことができなければどんなに筋が通っていようがそれは寝言戯言に過ぎないのですね。
 というわけで、データはできる限り(省いているのもありますが)証拠=本文記述ページ数を明記する、これが第一のポリスーです。あ、ポリシーです。


 ■内容
 このデータベースを作成した当初はアニメも放映されていませんでしたしオンラインゲームももちろんなく、十二国記というメディアは小説のみでした。そのため、当サイトにいらっしゃる方々は大半が小説読了者でした。
 そんなこんなで作成の目的が研究ということもあり、当初からデータベースには、「十二国記を読む上で至極当たり前と管理人が思うこと」「データ化する必要のないと考えるもの」は基本的に入れていません。
 その筆頭が十二国地図です。花びら型の十二国地図は小説内に詳細な地図がすでに載っており、あれ以上に詳細なものはできません。それをあえて丸ごとそのまま作る意義が見出せません。同様に、例えば「どうやって王様になるの?」とか「子供はどうやって産まれるの?」などと言った、思わず「ホントに小説読んでるのかテメー」と突っ込みたくなるようなことは載せていません。
 そういった意味では初心者向けではないと思います。でも、今後もそういった基本事項を載せる予定はありません。
 まず初めに小説有りき、データベースはそのお手伝いができればいいな、という感じで。


  ■資料、とか
 十二国記の世界観と比較してよく引き合いに出されるのが、中国の周王朝や山海経。
 用語などほとんど同じですので、十二国記世界の元になっているのは間違いないと思います。
 同じ名前の役職や体制、生き物などを見つけるのは楽しいのですが、それをまるきりそのまま十二国記世界に当てはめて考えるのは私はちょっと疑問を感じます。
 「周王朝がこうだから、十二国記もこうだ」という論理は成り立たないと思うからです。十二国記は十二国記。元になっているものがあったとしても、別物です。
 小説の中の記述だけではどうしても不明な点や抜けが出てきてしまいますが、それを、中国の文献に限らず、既存の外部資料・体制などで無理に補おうとは思わないんです。私が作っているのはあくまでも十二国記のデータベースなので。
 でも、色々なものを参考にしたり、同じ名前を見つけたりするのは好きですよ。面白いです。ああ、これが元ネタなんだなあ、とほくそえんだりなどしちゃったり。ただ、データには載せられないというだけで。


2004/2/10 記

 

  ……とりあえず、当データベース基本事項はこんな感じです。
  繰り返しますがあくまでも私個人の意見・ポリシーに過ぎません。
  また、もしこのポリシーを曲げてくれ、間違っているから直せと言われましても、
  そんな、ものの考え方なんて人の勝手ですので直しようがありません。
  「うちはこうなんだよ」このページで言いたいのはそれだけです。

  この類のものを書くといつも思うのは「オマエ何様だよ偉そうだな!!」ってこと。


(C) 2001 Woya 十二国記データベース