■あ行 |
名前 | 国 | 号・官位・職業 | 姓名・氏・別字等 | 境遇・身体的特徴 | 登場巻 |
阿選 あせん (字) |
戴 | 禁軍右軍将軍 | 姓名・朴高ぼく・こう 氏・丈じょう |
驕王の時代より禁軍右軍将軍をつとめる。驍宗と並び双璧とうたわれ、用兵や風貌も驍宗と似ている。 | 『黄昏』 『冬栄』 |
斡由★ あつゆ (字) |
雁 | 元州令尹 | 姓名・接祐せつ・ゆう 氏・元 |
元州侯元魁の息子。元州の乱の首謀者。父を幽閉し元州の実権を握り、上帝位を望むが斬首される。赤のような濃い茶色の髪、右のこめかみのひと房だけが白い。 | 『東西』 |
帷湍 いたん (字) |
雁 | 太宰 | 別字・猪突ちょとつ | 梟王時には田猟。尚隆に遂人に抜擢される。のち、大司徒。さらに太宰を歴任。猪突の字は登極早々の尚隆に諫言したことにより下賜される。短気。 | 『東西』 『漂舶』 |
院白沢 いん・はくたく |
雁 | 冢宰 | 五十前後。もとは元州州宰で、斡由に仕えていた。 | 『東西』 『万里』 |
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瑛庚 えいこう |
柳 | 司刑 | 五十を過ぎて、地方官から州官へ抜擢されて昇仙する。恵施との間に二男一女、清花との間に李理をもうける。 | 『落照』 | |
栄祝★ えいしゅく |
才 | 冢宰 | 砥尚の従兄で、登極以前からの仲間。朱夏の夫。二十九で昇仙。黄姑の息子。 | 『華胥』 | |
英章 えいしょう |
戴 | 禁軍中軍将軍 | かつては驍宗軍の師帥。驍宗軍の麾下の中では最も若い。奇計の将。正頼と馬が合う。文州で行方不明になる。 | 『黄昏』 | |
詠仲 えいちゅう |
戴 | 冢宰 | もと垂州侯。鳴蝕がもとで負傷、それにより死亡?(李斎が聞いた噂より) | 『黄昏』 | |
亦信★ えきしん |
雁 | 小臣 | 成笙の部下。元州の乱の発端、延麒六太の楯となり妖魔天犬の犠牲となる。 | 『東西』 | |
淵雅 えんが |
柳 | 太子 大司寇 |
一度言いだすと頑なで、父に対する対抗心が強い。密かに「劉王以上の劉王」と綽名される。 | 『落照』 | |
遠甫 えんほ (字) |
慶 | 太師 松伯 |
氏名・乙悦おつ・えつ | 仙伯。麦州で松塾という義塾をひらいていたが、達王に見出されて朝廷に仕える。のちに瑛州固継の閭胥。和州の乱の後、太師。 | 『万里』 『黄昏』 |
鴨世卓 おう・せいたく |
漣 | 廉王 | 農夫の青年。始終にこにこと笑っている。「万民は健康に暮らすこと」という初勅を出した。 | 『冬栄』 | |
温恵 おんけい |
雁 | 司右の下官 | 元州の乱の際、国府に殺到した民の対応をする。 | 『東西』 |
■か行 |
凱之 がいし |
慶 | 伍長 | 禁軍左軍所属。麦州出身、もと麦州師士。禁門門番。 | 『黄昏』 | |
皆白 かいはく |
戴 | 太宰 | 驍宗の麾下。王宮での鳴蝕によって行方不明となる。 | 『黄昏』 | |
花影 かえい |
戴 | 大司寇 | 明晰で慎重、穏やかな面差しをし、外見は四十半ば、李斎よりも十ほど年長。もと藍州州宰。現在は行方不明。 | 『黄昏』 | |
佳花★ かか |
芳 | 王后 | 仲韃の妻。贅沢、讒言の限りを尽くし、仲韃登遐の際に斬首される。 | 『万里』 | |
革午 かくご |
慶 | 和州拓峰に住む民。 | 『万里』 | ||
嘉慶 かけい |
慶 | 保障氏 | 外見は五十代半ば。槐園に住み、日々暦を作る。 | 『風信』 | |
臥信 がしん |
戴 | 瑞州師右軍将軍 | もと驍宗軍師帥。奇策奇計の将だが、明朗な詐術を繰る。文州で行方不明になる。 | 『黄昏』 『冬栄』 |
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呀峰 がほう |
慶 | もと大司馬、予王に村を献上し、和州侯に任ぜられる。靖共と癒着し、悪名高い州侯として暴利を貪るが和州の乱により罷免される。 | 『万里』 | ||
頑丘 がんきゅう |
黄 | 黄朱 | 柳国出身の朱氏。珠晶が昇山の際に剛氏として雇われ、登極に立ち会う。 | 『図南』 | |
桓魋 かんたい (字) |
慶 | 禁軍左軍将軍 | 姓名:青辛せい・しん | もと麦州師将軍。のち野に下り、和州の乱に参加。陽子に禁軍左軍将軍に任ぜられる。年の頃二十五、六。熊の半獣。 | 『万里』 『黄昏』 『乗月』 |
巌趙 がんちょう |
戴 | 禁軍左軍将軍 | 巌のような巨躯。もと驍宗軍の師帥。堅実でまっとうな戦をする。 | 『黄昏』 | |
梟王★ きょうおう (謚号) |
雁 | 延王 | 前延王。即位して長く善政を布いたが、次第に殺戮に興じるようになり、麒麟の失道により斃れる。 | 『東西』 | |
驕王★ きょうおう (謚号) |
戴 | 泰王 | 前泰王。穏やかで堅実な、百二十四年の治世を布くが、華美を好み、奢侈の果てに道を失う。 | 『風海』 『黄昏』 |
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興慶 きょうけい |
黄 | 黄朱 | 芳国出身の猟木師。四十代半ばほどの顔色の悪い痩せた男。暗く刺々しい雰囲気。 | 『青条』 | |
驍宗 ぎょうそう (字) |
戴 | 泰王 | 姓名・朴綜ぼく・そう 氏・乍さく |
もと禁軍左軍将軍。よく陽に灼けた褐色の肌、青みを帯びた白銀の髪に真紅の瞳。上背が高く、体格も動作もしなやかで獰猛な獣のよう。驕王の時代より次王朝の備えをし、武勇と知略は他国にも名高い。阿選の謀反により現在行方不明。 | 『風海』 『黄昏』 『冬栄』 |
玉葉 ぎょくよう(字) |
巧 | 母親とともに水飴を行商している少女。 | 『月影』 | ||
玉葉 ぎょくよう |
蓬 | 碧霞玄君 | 蓬山の女仙の長。外見は、若いようでも中年のようでもある。玲瓏とした美貌。 | 『風海』 『黄昏』 |
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玉葉 ぎょくよう(字) |
慶 | ?(官名不明) | 陽子の身の回りの世話をする女官。もとは春官、学校を整備する官の下官。学制に詳しく、前向きな性格。 | 『書簡』 | |
玉葉★ ぎょくよう(字) |
巧 | 楽俊の母親の妹。楽俊の母親と父親が出会う前に亡くなる。 | 『書簡』 | ||
近迫 きんはく |
黄 | 黄朱 | 剛氏。経験が長く、侠気がある巌のような男。鹿蜀をつれている。 | 『図南』 | |
恵花 けいか |
恭(浮) | 万賈相家の家生。(『図南』当時で)十三歳。 | 『図南』 | ||
桂桂 けいけい (小字) |
慶 | 姓名・蘇蘭桂そ・らんけい | 固継の里家に住んでいたが、襲撃により負傷。以後は金波宮で働いている。聡明で働き者。十一歳。 | 『万里』 『黄昏』 |
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恵施 けいし |
柳 | 瑛庚の最初の妻。瑛庚を恨み、罪を重ねる。 | 『落照』 | ||
月渓 げっけい |
芳 | 恵州侯 | 若い男。過酷な法をもって虐げられる民と国を憂い、八州師を率いて仲韃を討つ。祥瓊を仙籍から削除、恭に送る。王のいない月陰の朝を支えるために玉座につく。 | 『万里』 『乗月』 |
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元魁 げんかい |
雁 | 元州侯 | 斡由の父。梟王により元州侯となるが、王におもねったため斡由に権を奪われ州城の地下に幽閉される。 | 『東西』 | |
浩瀚 こうかん |
慶 | 冢宰 | 松塾で学び、麦州侯のち冢宰。いかにも怜悧な三十前後の男。 | 『万里』 『黄昏』 |
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黄姑 こうこ (別字) |
才 | 采王 | 姓名・中瑾ちゅう・きん 字・慎思しんし |
前王・砥尚の叔母、栄祝の母で、もと太傅。柔和な人格者で、砥尚の親代わりもつとめる。砥尚の禅譲後、登極。黄姑の字は、砥尚を薫陶し影響を与えたことから、麒麟の色になぞらえて言う。 | 『万里』 『華胥』 |
更夜 こうや (名) |
雁 | 犬狼真君 | 姓or氏・駁ばく | 荒廃の中で捨てられた子供。妖魔天犬に育てられる。斡由に拾われ、元州射士となる。元州の乱後、妖魔とともに黄海へ。およそ百年の後に天仙として昇仙、黄朱の民に里木を与え、黄海の守護者となる。青みを帯びた黒い髪で、十五、六の少年。 | 『東西』 『図南』 |
蒿里 こうり (字) |
戴 | 泰麒 | 姓名・高里要たかさと・かなめ | 黒麒。胎果として蓬莱に生まれ、十歳の時に蓬山に帰る。驍宗を王に選ぶが、謀反によって角を失い、記憶を失って蓬莱に行方不明になる。その後、諸国の麒麟の捜索によって発見され、戴国へ帰ることになる。 | 『風海』 『黄昏』 『冬栄』 |
虎嘯 こしょう |
慶 | 大僕 | 巌のような体格に、黒い髪の大男。和州の乱を起こした「殊恩党」の首謀者。乱の後は王の大僕をつとめる。 | 『万里』 『黄昏』 |
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醐孫 ごそん |
戴 | 馬州司寇大夫 | 単身、蓬山に乗り込んで泰麒蒿里を捕らえようとするが、女仙に叩き出される。 | 『風海』 | |
沍姆 ごぼ |
芳 | もと恵州新道の閭胥の老婆。祥瓊を預かるが虐げ、月渓に罷免される。 | 『万里』 | ||
呉藍滌 ご・らんじょう |
範 | 氾王 | すらりとした長身、二十代終わりの貴婦人の格好だが男。なんの産業もなかった範国を工匠の国として立てなおし、三百年の王朝を築く。 | 『黄昏』 |
■さ行 |
柴望 さいぼう |
慶 | 和州侯 | 麦州州宰のち和州侯。四十前後、威厳の漂う、深みのある声。 | 『万里』 | |
支僑 しきょう |
慶 | 候風 | 痩せた背の高い四十代半ばほどの男。蝉の抜け殻を探すことに凝っている。 | 『風信』 | |
砥尚★ ししょう |
才 | 采王 | 前王。しっかりとした体躯、英知を窺わせる顔。大学を二年で修了後下野し、高斗という党を作り、扶王朝を憂える。扶王登遐後に二十八で登極。飄風の王。二十余年位につくが、理想を追い求めすぎて采麟失道、禅譲。 | 『華胥』 | |
室季和 しつ・きわ |
恭 | でっぷりと丸い顔の初老の男。珠晶とともに昇山する。 | 『図南』 | ||
朱夏 しゅか |
才 | 大司徒 | 栄祝の妻。砥尚のもとで大司徒を務める。二十五で昇仙。 | 『華胥』 | |
朱衡 しゅこう (字) |
雁 | 大宗伯 | 氏・楊よう 別字・無謀むぼう |
色白で痩身の優男。梟王時代には内史の下官、尚隆により御史、さらに朝士。のちに大司寇、大宗伯を歴任。わりと短気。無謀の字は、登極間もない尚隆に諫言したところ、下賜される。 | 『東西』 『漂舶』 |
珠晶 しゅしょう (字) |
恭 | 供王 | 姓名・蔡晶さい・しょう | 十二歳で昇山、選定を受けて登極。在位は九十年に及ぶ。もとは万賈相家の末娘。 | 『万里』 『図南』 |
狩獺 しゅだつ |
柳 | 姓名・何趣か・しゅ | 三十前後、痩せぎすで中背、黒髪に黒眼。道州の生まれ。十六件、二十三人もの殺戮事件によって殺刑となる。 | 『落照』 | |
馴行★ じゅんこう |
才 | 太保 | 砥尚の弟。朴訥として慎ましい、貧相に痩せた小男。 | 『華胥』 | |
遵帝★ じゅんてい (謚号) |
才 | 斎王 | 「遵帝の故事」として知られる斎王。過去、才に三百年の王朝を築くが、荒れた範国に王師を派遣して、覿面の罪にあたり即死。それ以来、才の国氏が斎から采にかわる。 | 『黄昏』 | |
駿良★ しゅんりょう |
柳 | 芝草の小店の子、八歳。狩獺に扼殺される。 | 『落照』 | ||
湘玉 しょうぎょく |
雁 | 元州碧霄の里人。賭事に大負けした尚隆を助ける。 | 『漂舶』 | ||
祥瓊 しょうけい (字) |
芳/慶 | 公主 慶国女史 |
姓名・孫昭そん・しょう 別字・玉葉ぎょくよう |
仲韃の娘。十三歳で父が登極、仲韃登遐の際に仙籍削除、三年間を里家で過ごす。公主の身分が露見して恭国に送られるが脱走、柳で楽俊に出会い改心。慶国和州の乱に参加。現在は慶国女史。紺青の髪、紫紺の瞳の美少女。 | 『万里』 『黄昏』 |
昇紘 しょうこう (字) |
慶 | 氏名・籍恩せき・おん | もと和州止水郷郷長。呀峰と癒着して利益を貪るが、和州の乱によって罷免。恐ろしく太った男。 | 『万里』 | |
少春 しょうしゅん |
蓬 | 女仙 | 雁出身。梟王に里を滅ぼされ昇仙。外見は十二歳ほど。 | 『東西』 | |
昭彰 しょうしょう (字) |
奏 | 宗麟 | 銀を帯びた金の髪。玲瓏とした声の美女。櫨先新を王に選ぶ。 | 『図南』 『帰山』 |
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鉦担 しょうたん |
恭(浮) | 室季和の家生。珠晶昇仙の際に、主人の供として昇山する。四十すぎ。 | 『図南』 | ||
小明 しょうめい |
恭 | 乾県にある舎館の門番。十二歳。 | 『図南』 | ||
小庸 しょうよう |
芳 | 冢宰 | 老齢の男。仲韃に天官長に任じられる。大逆後、月渓から冢宰に指名される。 | 『乗月』 | |
蕭蘭 しょうらん |
慶 | もと羅人。丕緒とともに陶鵲作りに打ち込むも、予王の女狩のため失踪、行方不明。 | 『丕緒』 | ||
尚隆 しょうりゅう |
雁 | 延王 | 姓名・小松尚隆こまつ・なおたか 別字・風漢ふうかん |
もとは蓬莱国、瀬戸内の国人小松氏の後継ぎ。延麒六太の選定を受け、一度滅びたと言われる雁国を立てなおし、五百年の大王朝を築き上げる。体躯は大きく堂々たる偉丈夫、剣客として著名。 | 『月影』『風海』『東西』『万里』『漂舶』『黄昏』『帰山』 |
舒栄 じょえい (姓名) |
慶 | 舒覚の妹。舒覚崩御の後、塙王の援助を得て偽王として立つ。 | 『月影』 | ||
舒覚★ じょかく (姓名) |
慶 | 景王 謚号・予王よおう |
景麒の選定を受けるが、政に興味を抱けずわずか六年で朝を終える。景麒に恋着し女を国から追い出す。 | 『月影』 | |
如翕 じょきゅう |
柳 | 典刑 | 容貌は三十半ば。 | 『落照』 | |
助露峰 じょ・ろほう (氏字) |
柳 | 劉王 | 地方官吏出身。法治国家で名高い王朝をつくるが、百二十年を過ぎて傾く。その実態はいまだ謎。 | 『帰山』『落照』 | |
迅雷 じんらい |
慶 | 瑛州師将軍 | 靖共政権下で禁軍左軍将軍。和州の乱の後、州師将軍に降格。 | 『万里』 | |
酔臥 すいが |
慶 | 掌暦 | 髪に白いものが目立つ小さな老人。始終落ち着きなくせかせかとしている。 | 『風信』 | |
遂良 すいりょう |
慶 | 射鳥氏 | 五十過ぎ、青黒く瘠せた顔。貧相な男。仙籍に入って日が浅い。 | 『丕緒』 | |
鈴 すず (名) |
倭/慶 | 慶国女御 | 姓・大木おおき 字・木鈴もくりん、笨媽ほんま |
海客。慶国に流れ着き、四年ほど朱旌とともに諸国を放浪、才国で梨耀に会い僕として昇仙する。その後百年ほど梨耀に仕えるが洞府を脱走、黄姑に助けられる。その後慶国へ向かい、和州の乱に参加、現在慶国女御。 | 『万里』 『黄昏』 |
清花 せいか |
柳 | 瑛庚の二番目の妻。李理の母。瑛庚の胥として昇仙して十二年。 | 『落照』 | ||
青喜 せいき |
才 | 孤児だったが、黄姑引き取られ薫陶を受けて育てられる。十九で栄祝の下官となり昇仙する。 | 『華胥』 | ||
靖共 せいきょう |
慶 | 予王のもとで冢宰に任じられる。秋官長、地官長を歴任。呀峰と密かに癒着し、権を徒にするも和州の乱で露見し、罷免。 | 『万里』 | ||
青江 せいこう |
慶 | 羅人 | 柔な物腰の若者。もと、蕭蘭の徒弟。手先が器用で、頭が良い。 | 『丕緒』 | |
清秀★ せいしゅう |
慶 | 鈴が慶に向かう際、船中で会った子供。昇紘の華軒に轢かれて死ぬ。十二歳くらい、蜜柑色の髪に雀斑。 | 『万里』 | ||
成笙 せいしょう |
雁 | 大司馬 | 別字・酔狂すいきょう | 褐色の肌を持ち痩身で小柄の若い男。梟王によって禁軍将軍になる。諫言して投獄されるが、梟王死後も新王登極まで五十年近く、鍵のかかっていない牢に居座り続けた剛の者。知略に優れ武勇に秀でること比類なしとうたわれる。尚隆によって大僕、のち禁軍左軍将軍、大司馬を歴任。 | 『東西』 『漂舶』 |
清白 せいはく |
慶 | 候気 | 背の低い太り肉の若い男。外見は三十前後。日がな、高楼で空気の澄み具合を見ている。 | 『風信』 | |
正頼 せいらい |
戴 | 瑞州令尹 | 宰輔の傅相。もと驍宗軍軍吏。軍にその人ありとうたわれた優秀な文官。英章と仲が良い。 | 『黄昏』 『冬栄』 |
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夕暉 せっき |
慶 | 年の頃十四、五。虎嘯の弟。漆黒の髪。現在は瑛州の少学生。 | 『万里』 | ||
宣角 せんかく |
戴 | 大司徒 | 温厚で誠実な若い文官。もとは瑞州の官吏。阿選に処刑される? | 『黄昏』 | |
霜元 そうげん |
戴 | 瑞州師左軍将軍 | もと驍宗軍の師帥。上背のある偉丈夫、落ち着いて品格のある物腰。泰麒のイメージでは「騎士」。堅実でまっとうな戦をする。 | 『黄昏』 『冬栄』 |
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相如昇 そう・じょしょう (氏字) |
恭 | 珠晶の父。林業から身を起こした連檣の豪商。手を染めていない商いはない、という意で、万賈と呼ばれる。 | 『図南』 | ||
祖賢★ そけん |
慶 | 射鳥氏 | 悧王時代の射鳥氏。射鳥氏として経験豊富で、温厚かつどこか無邪気な老爺。「射鳥氏の中の射鳥氏」と呼ばれたが、悧王の末期、謀反の罪によって処刑される。 | 『丕緒』 | |
率由 そつゆう |
柳 | 司刺 | 容貌は六十前後、物慣れた様子の老人。 | 『落照』 |
■た行 |
大昌★ だいしょう |
才 | 太師 太上 |
砥尚の父、黄姑の兄。人格者として名高い。痩せた老人。 | 『華胥』 | |
達王★ たつおう (謚号) |
慶 | 景王 | 何代か前の景王。かつて三百年の大王朝を築き、遠甫を登用する。水禺刀を作る。「懐達」の語源となった王。 | 『万里』 | |
達姐 たっき |
巧 | 五曽に住む里人。海客の陽子を拾い世話をするが、河西の妓楼に売ろうとする。中年で大柄、碧眼の女。 | 『月影』 | ||
潭翠 たんすい |
戴 | 大僕 | 泰麒付きの大僕。無口。 | 『黄昏』 『冬栄』 |
|
知音 ちいん |
柳 | 司法 | 瑛庚の上司。 | 『落照』 | |
仲韃★ ちゅうたつ (字) |
芳 | 峯王 | 姓・孫そん 氏・健けん |
三十年あまりの治世を布くが、あまりに過酷な法のため峯麟失道。恵州侯月渓に討たれる。もとは夏官。 | 『万里』 |
蛛枕 ちゅちん (別字) |
雁 | 字・進達しんたつ | 雁の大学を中退。歳は四十ほど。勉強に熱中して寝食を忘れ、枕に蜘蛛の巣が張っていたことから、大学の中で蛛枕の字がついた。 | 『書簡』 | |
張運 ちょううん |
戴 | 大宗伯 | (驍宗麾下でない、の記述のみでほとんど詳しい説明なし) | 『黄昏』 | |
長向 ちょうこう |
慶 | 槐園に住む下働きの老人。 | 『図南』 『帰山』 |
||
禎衛 ていえい |
蓬 | 女仙 | 五十あまりいる女仙の中でも、蓬山住まいが一番長い。見た目は十八、九。自分でも年を覚えていないらしい。 | 『風海』 | |
杜真 としん |
慶 | 兵卒 | 禁軍左軍所属。凱之の部下。禁門の門番。 | 『黄昏』 |
■な行 |
中嶋陽子 なかじま・ようこ (姓名) |
慶 | 景王 | 字・赤子せきし 別名・中陽子ちゅう・ようし |
緋色の髪、日に焼けた褐色の肌、深い翠の瞳。景麒の選定を受けて異国へ渡り、巧国を放浪、楽俊の手を借りて雁国に渡る。延王尚隆の助力を得て偽王舒栄を討ち、登極する。 | 『月影』『万里』『黄昏』『書簡』『丕緒』 |
■は行 |
搏★ はく (氏) |
恭 | 老師 | 連檣の庠学の学頭。新王登極前の連檣で、妖魔に襲われて死亡。 | 『図南』 | |
薄王★ はくおう (謚号) |
慶 | 景王 | 慶国三代前の王(女王)。権を顧みず、奢侈に溺れる。治世は十六年。 | 『丕緒』 | |
馬子 ばし |
恭(浮) | 相家の家生の老爺。主に厩舎の番をしている。 | 『図南』 | ||
玻娘 はじょう |
恭 | 珠晶の母、相如昇の妻。賢夫人として名高い。 | 『図南』 | ||
芭墨 はぼく |
戴 | 大司馬 | 驍宗の麾下。白が混じる鬚。阿選に処刑される? | 『黄昏』 | |
比王★ ひおう (謚号) |
慶 | 景王 | 慶国の前々王(女王)。権にしか興味を持たず、百官人民を苦しめる。治世は二十三年。母親が、臥山の芥沾洞に住む。 | 『丕緒』 | |
丕緒 ひしょ |
慶 | 羅氏 | 悧王即位から十年ほど後に昇仙、以来百数十年間羅氏をつとめ、「羅氏中の羅氏」と呼ばれる。 | 『丕緒』 | |
必王★ ひつおう (諡号) |
芳 | 峯王 | 芳国十二か十三代目の王。この時代に山客が仏教を伝え、寺風様式を伝える。 | 『万里』 | |
標仲 ひょうちゅう |
雁 | 迹人 | 継州西隕から少学を経て三十半ばで国官となる。 | 『青条』 | |
扶王★ ふおう (諡号) |
才 | 采王 | 黄姑より二代前の王。その末期は愚策、法の改悪が続き、官民の指弾を受けて政務を放擲した。愛妾梨耀を遠ざけて後、急速に玉座が傾く。 | 『万里』 『華胥』 |
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文姫 ぶんき |
奏 | 公主(文公主) 大翠 |
櫨先新の末娘。年は十八。 | 『図南』 『華胥』 『帰山』 |
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壁落人 へき・らくじん |
倭/雁 | 海客。東大在籍中の昭和44年1月17日、二十二歳で慶国にたどり着く。雁国貞州芳陵で庠序の教師をしている。外見は三十から五十の間。 | 『月影』 | ||
豊 ほう (氏) |
雁 | 老師 | 大学の教師。 | 『書簡』 | |
包荒 ほうこう |
雁 | 山師 | 継州西隕出身。標仲よりも一年早く少学を出て、節下郷の官吏となる。幼いころより山野で遊び、地形や植物に精通する。 | 『青条』 | |
蒲月 ほげつ |
柳 | 宮卿補 | 瑛庚の次男の子。朔州の少学から大学に進学、国官となる。父は茅州の州官。 | 『落照』 |
■ま行 |
松山誠三 まつやま・せいぞう |
倭/巧 | 海客。高知出身。広島の呉にいたが、昭和20年7月28日に海に落ち慶国に流れ着く。巧で宿の雑用をしていたが、陽子の荷物を持って逃亡。行方知れず。 | 『月影』 | ||
明嬉 めいき |
奏 | 王后(宗后妃) | 櫨先新の妻。 | 『図南』 『帰山』 |
|
鳴賢 めいけん(別字) |
雁 | 雁の大学生。十九の若さで入学したが、脱落しつつある。歳は二十六。 | 『書簡』 | ||
明珠★ めいしゅ |
慶 | 蓮花の隣人。蓮花とともに郷里を出るが、途中で掘割に入水して死ぬ。 | 『風信』 | ||
毛旋 もうせん |
雁 | 小臣/大司馬 | もと、成笙の師帥。元州の乱の際に一度、小臣から大司馬に抜擢される。 | 『東西』 |
■や行 |
勇前 ゆうぜん |
雁 | 元州北囲の廬に住む農民。堤を切ろうとする元州師から、堤を守ろうと奮戦。 | 『東西』 | ||
蓉可 ようか |
蓬 | 女仙 | 十六で昇仙。農民の娘に生まれるが十三の年に昇仙の誓いを立て、三年後に満願成就。女仙としては新参者。 | 『風海』 | |
揺籃 ようらん (字) |
才 | 采麟 | 八歳のときに砥尚を王に選んだが、砥尚が二十年の天命尽きて禅譲した後、黄姑を王に据える。線の細い、繊細そうな顔立ち、もの静か。外見は十五、六歳。 | 『万里』 『華胥』 |
■ら行 |
楽俊 らくしゅん (字) |
巧 | 姓名・張清ちょう・せい 別字・文張ぶんちょう |
巧国で陽子を拾い雁国に連れていったのをきっかけに、雁の大学に入学。法令に詳しい。(『万里』の時点で)年は二十二。鼠の半獣。灰茶の毛並み、毛に覆われた尾。獣形だと子供に見られる。 | 『月影』 『万里』 『書簡』 |
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蘭玉★ らんぎょく (名) |
慶 | 姓・蘇そ | 固継の里家に弟の桂桂とともに住んでいたが、昇紘による里家の襲撃の際命を落とす。 | 『万里』 | |
悧王★ りおう (謚号) |
慶 | 景王 | 慶国四代前の王。陽子より百数十年前に即位。在位六十八年。太子があったが、何者かに暗殺された。 | 『丕緒』 | |
利広 りこう |
奏 | 太子(卓朗君) | 櫨先新の次男。外見は二十のはじめ。放浪癖あり。恭国で昇山する珠晶と出会い、登極を助ける。 | 『図南』 『帰山』 |
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李斎 りさい (字) |
戴 | 瑞州師中軍将軍 | 姓名・劉紫りゅう・し | もと承州師将軍、昇山の際泰王驍宗、泰麒蒿里と面識を得、瑞州師中軍将軍になる。背が高く、赤茶色の髪。慶国へ向かう際に右腕を失う。 | 『風海』『黄昏』『冬栄』 |
梨雪 りせつ (字) |
範 | 氾麟 | 愛らしく、美しい容貌を持つ。藍滌を王に据える。しかし、祥瓊いわく「中身は延麒」。 | 『黄昏』 | |
利達 りたつ |
奏 | 太子(英清君) | 櫨先新の長男。 | 『図南』 『帰山』 |
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驪媚★ りび |
雁 | 元州牧伯 | もとは司刑の官だったが、尚隆に抜擢され元州牧伯となる。元州の乱の際、延麒六太を逃がそうとして自ら犠牲となる。 | 『東西』 | |
梨耀 りよう |
才 | 翠微君 | 琶山翠微洞洞主。もとは扶王の愛妾。天命を失いかけた王に諫言し、奸臣を咎めてよく王朝を助けるが、王に疎んじられて飛仙となる。年は三百歳ほど。 | 『万里』 | |
李理 りり |
柳 | 瑛庚と清花の娘。八歳。 | 『落照』 | ||
蓮花 れんか |
慶 | 征州に住む民。予王の女狩りにあい、家族をことごとく殺された。逃げる途中の建州で王が斃れ、そのまま建州の嘉慶のもとで下働きとなる。 | 『風信』 | ||
聯紵台 れん・ちょだい |
恭 | 雁国で商売をしている痩せた男。珠晶とともに昇山する。 | 『図南』 | ||
琅燦 ろうさん |
戴 | 大司空 | 驍宗の麾下。外見は十八、九の娘だが恐ろしく博識。 | 『黄昏』 | |
労蕃生 ろう・はんせい |
慶 | 五十ほどの茶斑の髪の小男。人相はよくないが、話すと闊達。和州で人や物資を仲介している。 | 『万里』 | ||
櫨先新 ろ・せんしん |
奏 | 宗王 | 五十ほどの、恰幅のよい大きな男。奏国に六百年の大王朝を築き上げた要の人物。もとは交州港街の舎館の主。鷹揚で明晰、何事も家族に謀り、合議制で政を運営する。 | 『図南』 『帰山』 |
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六太 ろくた (名) |
雁 | 延麒 | 蓬莱で生まれた胎果。四歳の時、親に山へ捨てられたところに、蓬山から迎えが来る。尚隆を王に選ぶ。外見は年の頃十三。黄味が強くて明るい金の鬣。 | 『月影』『風海』『東西』『万里』『漂舶』『黄昏』 | |
呂迫 ろはく |
戴 | 垂州司馬 | 泰麒の時に昇山する。泰麒の父親くらいの年齢で相撲取りのように太っていて大きい。赤ら顔が丸く南瓜に似ているので、女仙に南瓜大夫の名を献上される。 | 『風海』 |
■号のみで、名前のない、または不明なひと(?)たち。 |
恭 | 供麒 | 銅色の金髪、がっしりとした体格で、お人よしそうな顔。優美というよりは朴訥という印象が強い。珠晶を王に選ぶ。 | 『万里』 『図南』 |
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慶 | 景麒 | 外見は二十代の後半、膝裏まで届くほどの冴え冴えとした薄い金の髪、能面のような顔。はじめ舒覚を、ついで陽子を選定。仏頂面で生真面目。 | 『月影』『風海』『万里』『黄昏』『丕緒』 | ||
★ | 巧 | 塙王 | 姓・張 | 五十年の治世を布くが、景王陽子の登極を阻もうとして塙麟が失道、天命尽きる。もとは地方の衛士。身体が大きく、皺の深い老けた顔の男。公主と太子有り。 | 『月影』 |
★ | 巧 | 塙麟 | 外見は二十の半ばほど。塙王が五十年で天命を失い、失道。 | 『月影』 | |
★ | 芳 | 峯麟 | 先王の後に健仲韃を王に選び、二王に仕えるが、二代に渡って暗君を選んだために月渓によって斬首される。 | 『万里』 | |
漣 | 廉麟 | 十八ほどで、明朗な雰囲気を持つ。陽光のように明るい金の髪。世卓を王に選ぶ。 | 『風海』 『黄昏』 『冬栄』 |