▼呪具・道具

■宝重

宝 名 効 果
水禺刀
すいぐうとう
剣の本来は水、鞘は禺。主によって姿を変える。剣は過去未来、千里の先をも見通し、鞘は人の心を読む。
達王が妖力甚大な魔を封じて作った時はまだ鞘がなく、柄の長い偃月刀で、水鑑刀といった。それが主を惑わすとわかり、鞘を作って互いに互いを封じさせた。
本来は正統な景王でなければ鞘から抜くことも、何かを斬ることもできない。
碧双珠
へきそうじゅ
ピンポン玉大の、丸い翠の珠。怪我や病気、疲労、寒さ、飢餓を癒す。
蠱蛻衫
こせいさん
薄い紗のような衣。着ると、見る者が好ましいように見える。
鴻溶鏡
こうようきょう
遁甲できる生き物が映ると、その姿を裂いて数を増やす。数のぶんだけ能力は薄まる。
呉剛環蛇
ごごうかんだ
蝕を起こさずにこちらと蓬莱とを結ぶことができる。神仙でも二形を持たない者や、人には通れない。
白銀の鱗を持った二つ尾の蛇で、普段は指輪と、銀の鎖で繋がった腕輪の形をしている。
華胥華朶
かしょかだ
宝玉でできた桃の枝。枕辺に挿して眠ると、その人の理想を夢として見せる。采の国氏を持つ者にしか使えない。



■呪具

効 果
御璽(玉璽)
ぎょじ(ぎょくじ)
あらゆる法や布告を発布する時に必要で、御璽なくしては効力を持たない。王にしか使えず、王が崩御すれば次王の登極までその印影を失う。その間は白雉の足が御璽の代わりになる。
赤索条
せきさくじょう
赤い糸。張った糸が切れると、呪をかけた別の糸が締まる。
順風車
じゅんぷうしゃ
船の帆柱の頂上につける小さな車。冬官府で作られる。



■旗の種類

形状・用途
黄旗(麒麟旗)
こうき(きりんき)
麒麟が蓬山で成長し、王の選定に入るというしるし。国中の各祠廟に揚げられる。
王旗おうき 新王が正式に登極すると、里祠に揚げられる旗。黒地に昇龍、昇る日月星辰の意匠。
龍旗りゅうき 新王の選定がなされると里祠に揚げられる旗。飛龍を描く。王のしるし。紫の軍旗とともに、禁軍のしるしとなる。
即位式を祝賀する意味で、首都の途や建物の角に揚げられる幢。
黒地に、三つの桃の実が生った一本の黄色の枝が描かれている。枝には黄金の蛇が巻きつく。天地開闢の際に天帝が王に与えたと言われるものを描いている。
紫の軍旗 禁軍のしるし。
真紅の軍旗 州師のしるし。芳国恵州師の旗は、星辰と二頭の虎の意匠。
白旗 凶事の際に、街のあちこちに揚げられる旗。その時は建物の角々にも白い幢が提げられる。

※「幢」は「はた」と読みますが、竿や柱に吊るして垂らす形状のもののようです。




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