▼人外

■神獣・霊獣

種 名 特 徴 出典
麒麟きりん 王を選び王に仕える神獣。普段は人型。獣型は金色の鹿に似た生き物。毛並みは雌黄、背が五色、鬣は金。馬のような蹄、尾の付根は細い。
この世のどんな生物よりも速く宙を駆ける。その性は、仁にして争いを厭い、血や怨みに弱い。麒が雄、雌が麟。黒麒麟、赤麒麟、白麒麟などもいるが、誕生はごく稀。
蓬山の捨身木から獣型で生まれ、五年程で人型になるようになり、角が生えはじめる。角が伸びきれば(普通、十代の半ばから二十代の半ばほど)成獣となり、外見の成長が止まる。
角を封じられると力も封じられる。妖魔を折伏し契約によって使令として使役し、身を護る。
月影下221・222・風海123・157・東西29 など
玄武げんぶ 小島ほどもある巨大な亀。王と麒麟が天勅を受けた後、雲海を渡って王宮へと運ぶ役目を持つ。甲羅は岩のごとく、背には小さな宮がある。玄武が雲海を通った軌跡は、下界では瑞雲と呼ばれる。 風海336・万里上31
朱雀すざく 詳細不明。蓬山の使い鳥のようなもの? 風海39
鳳凰ほうおう 梧桐宮に棲む牡の鳳と牝の凰のつがい。凰は他国の凰と意志の疎通ができ、鳳はそれを受けて他国にあった大事を鳴く。 風海332
白雉はくち 梧桐宮内部の二声宮に棲み、その生涯に二度だけ人語で鳴く。よって、別名を二声という。一声が「即位」、二声が「崩御」。二声を泣いた白雉は一刻を待たずに死ぬため、二声を末声ともいう。
生きているうちは、素通りしてしまい剣などで傷つけることができない。王が斃れたあとは、その脚が印影を失った御璽の代わりをする。
風海331・黄昏203・211
らん 人語を記憶して直接言葉を運ぶ鳥。梧桐宮に棲み、所有する王が発信するか、受信するかにしか使えない、いわば王の親書。青い文のある羽、嘴と脚が赤い。尾羽の色が国によって違い、慶国の鸞は濃い青に白い斑のある長い尾。銀しか食べない。身体に留まっているときに言葉を覚える。 書簡148・164・黄昏158
天伯てんはく 身体は龍、大きな両翼。令乾門の守護者。令乾門を通らずに黄海へ入ろうとする者を雷で打ち、魂魄を取って喰らうという。門が開くときには、手足に鋼の戒めをつけた老爺の姿をとる。 図南103・104


■天神・天仙

特 徴 出典
天帝てんてい 世界と摂理を創造したと言われる神。玉京におり、神々を束ね、世を整えると言われる。子宝を願う。 月影下64・66・黄昏292 など
西王母せいおうぼ 五山の主。華山に住むといわれている。凡庸で無機的な容姿。 月影下64・万里上28・黄昏412
王夫人おうふじん 蓬山の主。蓬山の大真廟に祀られている。 風海24
堯帝ぎょうてい 豊作を願う神。 月影下66
禹帝うてい 水害を逃れる神。 月影下66
黄帝こうてい 妖魔を逃れる神。 月影下66
碧霞玄君へきかげんくん 蓬山の女仙の長。名は玉葉。人界と天界を繋ぐ、窓口の役目をする。 風海31・黄昏291
催上玄君さいじょうげんくん 里木に子を願う人の名簿を作り、西王母に献上するという。 万里上320
送生玄君そうじょうげんくん 子供のもとを捏ねて卵果にする。 万里上320
送子玄君そうしげんくん 里木に卵果を運ぶ。 万里上320
犬狼真君けんろうしんくん 黄海の守護者。皮甲を纏い、玉の披巾を持つ。黄朱の民に里木を与えた。 図南100・349


■妖魔

種 名 特 徴 出典
褐狙かっそ 虎のように大きな赤い毛並みの狼。真っ黒な目。 図南355
饑饑きき 裂けるように大きな口を持つ大きな黒い犬。 白銀四247・248
窮奇きゅうき 翼のある虎。獰猛。 万里上199・201
犰狳きゅうよ 潰れたように低い鳥のような嘴、蛇のような鱗を持つ長い尾の兎のような小物の妖魔。臆病ですぐ逃げ出すが、悲鳴でほかの妖魔を呼び集める。妖魔の死体を漁る。 白銀四248
犬狼真君が纏う皮甲は、この妖魔の皮で作られているといわれる。 図南111
キンゲン 鶏大の鳥。毒のある小刀の形をした尾を持つ。 月影下163
ゴウユ (詳しい外見の記述なし―猪に似た獣?) 月影上66・69
蠱雕こちょう 角のある獰猛な巨鳥。茶色の翼、胸毛に斑紋。太く鋭い爪を持つ。 月影上38・156・下68・70
酸與さんよ 四翼の蛇。人の身の丈の倍ほどの長さ。鱗に覆われた腹と三足を持ち、驟雨の音のような威嚇音を出す。 図南354・357
視肉しにく 獣か植物か判別のつかない生き物で、妖魔の餌となる。 白銀三326
次蟾じせん 人の魂魄を抜く。灰色の羽毛、翼の先と、短く黄色の尾羽の先が青い。嬰児の顔を持ち、鳩よりも猫よりも大きな鳥。 白銀三44
朱厭しゅえん 巨大な赤毛の猿。首だけ白く、足がひときわ赤い。良く尖った牙、猛禽のような爪、狡賢な知恵。 図南282
天犬てんけん 赤い身体、青い翼、黄色い尾、黒い嘴の巨大な狼。 東西61・87
饕餮とうてつ 最高位の妖魔。その姿は幾通りにも変化し、稀少さから伝説とさえ言われている。 風海262
人妖にんよう/じんよう 妖人とも言う。人のように見える妖魔。 風海98・図南316
馬腹ばふく 人面の巨大な虎。 月影上190・下162・図南32
賓満ひんまん 身体がなく、赤い目をした男。首の下には半透明のゼリー状のものがクラゲのようにまといついている。人に憑依し、動きを操る。戦場や軍隊に出る妖魔。 影上48・156
飛鼠ひそ 耳の短い兎のような、または身の細く大きな鼠のような獣。 風海155
貍力りりき 象ほどもある巨大な豚。苔の生えたぶよぶよの厚い皮膚。悲鳴のような金切声は岩石を弱め、断末魔は山肌を崩壊させる。普段は仲間がいればおとなしいが、仲間が暴れると集団に伝染する。 白銀三321・325


■妖獣・妖鳥

種 名 特 徴 出典
翬駿きしゅん (特徴不明)
(泓宏乗騎)
白銀四128
吉量きつりょう 白い縞、赤い鬣、金の目の馬。
(成笙乗騎)
月影下246
こう 牛のような曲がった短い角、全身に豹のような模様があり、巨大な犬に似ている。
(項梁に用意された騎獣)
白銀一184
鴣摺こしゅう 夏官校人の管轄で、王宮か州侯城の里木から生まれる、非常に希少な妖鳥。青鳥の一種で、場所または会ったことのある人を指定して飛ばすことができる。王や州侯、夏官長が出征した将軍と連絡を取るために用いられる。
白銀三106
三騅さんすい 青毛の馬。脚力は馬の三倍。
(鈴乗騎)
万里下54
騶虞すうぐ 白黒の虎。白地に黒の縞と黒地に白の縞のものがいるが、白地のもののほうが多い。ブラックオパールのような、複雑な色をした目と、身の丈ほどの長い尾を持つ。一国を一日で駆ける最高の妖獣。瑪瑙を好む。
(尚隆乗騎・たま、とら/驍宗乗騎・計都(白)、羅睺(黒)/利広乗騎・星彩)
月影下181・風海227・図南60・121・白銀四33
青鳥せいちょう 府第や軍で通信手段として一般に使用する妖鳥。夏官の管轄で府第城の里木から雛を得る。転じて、通信手段の総称。 白銀一322
赤虎せっこ 宙を駆ける虎。
(梨耀乗騎)
万里上44
天馬てんば 翼のある犬。銀灰色に近い白の身体に黒い頭。白い羽毛、黒い風切り羽の翼。妖獣の中では性格は温和。
(李斎乗騎・飛燕)
風海208・210・黄昏24
独谷どくこく 白い虎に似ていて、騶虞より一回り小さい。頭は犬に似ており、後頭部から背中にかけて荒い鬣がある。性質は勇猛で利口。
(静之乗騎)
白銀三261
はく 馬に似、鋭利な一角、足には爪。雑食。
(頑丘乗騎・更夜)
図南14・165
孟極もうきょく 白い豹。利口で穏和、人によく懐く。飛行はうまくないが、脚は馬の三倍ほど。
(相家騎獣・白兎)
図南46
孟鳥もうちょう 青鳥が高価なため、庶民が通信手段に使う安価な妖鳥。 白銀一322
鹿蜀ろくしょく 馬型で、縞がある。
(近迫乗騎)
万里上184・図南145


■使令

名 前 外 見 出典
景麒 芥瑚かいこ 白い羽毛に覆われた身体の鳥女。翼のような腕、金茶の縞のある背、足は羽毛に覆われた人型、長い尾がある。景麒の女怪? 月影上43・65
雀胡じゃっこ 飛鼠。泰麒に折伏を見せるために景麒が使令に下した。 風海168
ジュウサク 狒狒に似た獣。 月影上43
冗祐じょうゆう 賓満。 月影上48・下257
班渠はんきょ 銅色の毛並みの大型犬に似た獣。脚が速く、最速の騎獣に匹敵する。 月影上43・57・万里下189
驃騎ひょうき 暗赤色の豹。 月影上37・57
泰麒 傲濫ごうらん 饕餮。普段は大きな赤い犬の姿をしている。粘液に覆われた鱗をもつ。 風海270・298・魔性436
汕子さんし 泰麒の女怪。上体は人、下肢は豹、尾は蜥蜴、首は魚の白い人妖。 風海21
延麒 沃飛よくひ 延麒の女怪。腕は白い鱗に覆われ、白い翼と、鷲の下肢、蛇の尾を持つ。 東西90・92・257
悧角りかく 濃い灰色の毛並みの三尾の狼。 東西226・262
廉麟 半嗣はんし (詳しい外見の記述ナシ) 黄昏377
什鈷じゅうこ 尾のない小型の白い犬。碧く丸い一つ眼。 黄昏355




十二国記データベース