▼国内組織

■官吏一覧

国府 宰輔さいほ 尊称は台輔。本性は麒麟、王の補佐、首都州侯。実権はない。
冢宰ちょうさい 六官(天地春夏秋冬)の長。
三公さんこう 太師たいし・太傅たいふ・太保たいほ。宰輔の補佐、王の教育、諫言・助言。
三孤さんこ 三公の補佐。
天官 宮中の諸事。王、宰輔の世話。
太宰/大宰たいさい 天官長。古くは冢宰を兼ねた。
小宰しょうさい 天官長の次官。
内宰ないさい 内宮を司る長。
内小臣ないしょうしん 内宰のもと、王と宰輔の身辺の世話をする。
閽人こんじん 門を通行する者の記録・身元確認・取次。
大行人だいこうじん 客人の先導・案内。
掌舎しょうしゃ 宮中の建物の管理。
宮卿きゅうけい 王宮の制令を掌る。
地官 土地、戸籍の管理。
大司徒だいしと 地官長。
小司徒しょうしと 地官長次官
遂人すいじん 山野、治水の管理。
田猟でんりょう 人民・納税台帳の管理。
春官 祭祀、式典。学校関係。
大宗伯だいそうはく 春官長。
内史ないし 史官。
御史ぎょし 内史府の中級官。
大卜だいぼく 二声氏の上官。二声宮に入るための免許を与える。
二声氏にせいし 大卜の下官。白雉の世話。
鶏人けいじん 祭祀に使う雉の世話。
大師だいし 音楽士の長。
夏官 軍事、警備。警邏・土木事業。地誌の編纂。
大司馬だいしば 夏官長。
禁軍 王直属の軍。左右中の三軍からなる。
射人しゃじん 王の身辺警護の長。
大僕だいぼく 平時、内宮での王の身辺警護。小臣の指揮。
小臣しょうしん 大僕の指揮のもと、王や貴人を警護する。
司右しゆう 軍兵の管理、王の警護。
虎賁氏こふんし 公務時の王の身辺警護。
太衛たいえい 司士の上官。
司士しし 射鳥氏の上官。
射鳥氏せきちょうし 射儀を企図し、羅氏に命じて陶鵲とうしゃくを用意させる。
羅氏らし 射儀において的となる陶鵲をあつらえる。
秋官 法整備、裁判、外交。
大司寇だいしこう 秋官長。
小司寇しょうしこう 秋官長の次官。
朝士ちょうし 警務法務を司り、諸官の行状を監督。
司法しほう 刑獄の主催者。
司刑しけい 裁判を司り、刑の最終的な決を下す。
典刑てんけい 罪人の罪を明らかにし、罰を決める。
司刺しし 罪を赦すべき事情を申告し、罪の減免を申し立てる。
司隷しれい 掌戮の指揮。
掌戮しょうりく 刑を執行する。
掌囚しょうしゅう 罪人を監督する。
冬官 物品・呪具の造作。技術開発。匠師・玄師・技師の三官がおり、物品を作り、呪具を作り、新しい技術を探す。
大司空だいしくう 冬官長。
羅人らじん 陶鵲を作る専門の工匠。
木人ぼくじん 香を作る?
楖人しつじん
将作しょうさく
所属不明 女御じょご・にょご 王の身辺を整える。おそらく天官。
女史じょし 王の近辺に仕えて執務の手助けをする書記官。
司裘しきゅう 御庫の装身具の管理。
司会しかい 文書(手紙)草案の作成?
州侯しゅうこう 州の長官。各州を実際に統治する。
牧伯ぼくはく 王の勅命により州にあって州侯を監視・監督。
令尹れいいん 州侯の補佐、州六官を束ねる。(国府における冢宰か?)
州三公しゅうさんこう 州侯令尹の補佐および監視役。道を説き、世の成り立ちを教え、誤りあれば正す。国遣の官。
州宰しゅうさい (州天官長?)
州司馬しゅうしば 州夏官長。
射士しゃし 州夏官。貴人の身辺警護。
州以下 太守たいしゅ 郡の長。
郷長ごうちょう 郷の長。
県正けんせい 県の長。
里宰りさい 里府の長。里祠の祭主。
閭胥ちょうろう 里宰の相談役。小学の教師と里家の主。
刺史しし 郷・県に派遣されて政を監督。県正と同格。

・組織図







■官位相当表

地方
宰輔
太公
王后
太子
公主
太上
冢宰
三公
州侯
飛仙(仙伯)
卿伯 飛仙 太宰 大司徒 大宗伯 大司馬 大司寇 大司空 令尹
牧伯
将軍
上大夫
中大夫 遂人
下大夫 大僕 朝士
司刑
郷長
上士
中士 宮卿補
下士

―仙の種類―
・飛仙…1.自力で昇仙した仙。五山の女仙男仙や、自分で誓いを立てて昇仙した者。伯の位を持つので、仙伯と呼ばれる。
     2.王に任じられた仙だが、特に王には仕えておらず隠遁生活などをしている者。位は卿伯。
・地仙…王に任じられ、王の下で働く仙。


―地仙の構成―
大学を出るといきなり下士に登用される。
・その下に、府史、胥徒などと呼ばれる下官の位がある。
・国官の家族や世話をする者も、便宜上の職を貰い仙籍に乗せることができる。
・王宮には仙籍に乗らず普通に年をとる、奄(げなん)(げじょ)と呼ばれる者も下働きとして働いている。

国官 士以上
下官 府史・胥徒
下働き 奄奚


―位の数え方について―
梨耀でさえ格は三位」とありますが、梨耀は勅免の飛仙であるから卿伯です。三位とはどこから数えて、なにをもってして三位なのでしょうか?

色々考察を戴きました。↓それをまとめた結論↓(Thanks!!
「王」「公」を、昇降格の無い限定された人員による位だと考え、それ以下の仙を「格」で表すと考えると、侯が一位、以下伯、卿伯……となり、卿伯が三位となるのではないでしょうか、ということです。


―章(かざり)について―
王の章は「最高位を示す十二」。これは袞冕十二章というものに基づくもののようです。
参考;袞冕十二章【外部サイトへ】/袞衣【Wikipediaへ】



■禁軍組織図

構成(禁軍)
三軍 将軍
五師 師帥
五旅 旅帥
五卒 卒長
四両 両司馬(両長)
五伍 伍長
五兵



■軍構成

各軍の常備兵数
王師 余州師
禁軍 首都州師
常備三軍 常備三軍 常備二〜四軍
左軍 中軍 右軍 左軍 中軍 右軍 左軍 中軍 右軍 佐軍
黒備 黒備 黒備 黒備 黒備 黒備 黄備 黄備 黄備 青備
12500 12500 12500 12500 12500 12500 7500 7500 7500 2500
計75000兵 計25000兵
※火急時には5000を募兵、さらには民から徴用…最大30000兵

各部隊の兵数(王師)
一軍 12500兵
一師 2500兵
一旅 500兵
一卒 100兵
一両 25兵
一伍 5兵
常備兵数の名称
黒備 一軍12500兵
白備 10000兵
黄備 7500兵
青備 2500兵

―常備兵数について―

王師の場合だと1軍が5師5旅5卒4両5伍の黒備12500兵ですが、それ以外の場合はどうなるのでしょうか。
師の数を減らすのが一番簡単なようです。
  白備……4師  黄備……3師  青備……1師
それぞれ↑の数だと、ぴったりの兵数になります。



■学校

行政区分 学校 選抜者の名称 説明
大学 定められた教科で允許を貰えれば卒業、三年の間に取得允許がなければ除籍。教科は法律、馬術、弓射など。
少学
上庠 選士
庠学 上士
序学
小学 読み書きと算数を教える。数えの七歳、満の五歳から通う。春から秋にかけては閉まる。

その他の教育機関
庠序 雁国で庠学以外に郷に置かれた学校。
少塾 上の学校へ行くための学力を補う塾。識者が開く場合もあり、公立の場合もある。
義塾 識者が道を説く塾。




十二国記データベース